ISUKE INC. | イスケ・インク

Communication Design | コミュニケーション・デザイン

Director | Gaku Okubo/大久保學

[気と骨]歩み続けるひとびと

kitohone_top.jpg [気と骨]は、写真家田中良知さんと始めた人物探訪の自主企画です。2007年、明治男の気骨に触れに行こうと、片山豊氏(明治42年生まれ)の取材を皮切りに、発表機会のめどの立たないまま撮影取材を重ねていました。おかげさまで、2010年春、一般社団法人倫理研究所発行の月刊誌『新世』巻頭スペースを頂戴して連載が開始。2011年夏には公式サイトを開設、『新世』の連載と同じ内容を、デザインを改め公開開始。毎月15日に更新を続けています。2014年には同サイトの英語版を開設、現在は海外に向けても発信しています。

 撮影は全て田中良知(vivot)、取材、執筆、編集とデザインを大久保學(ISUKE Inc.)、調査と制作の助手を伊藤カツミ(ISUKE Inc.)、サイト制作を株式会社ICAが担当しています。サイトのトップ画面(画像/左)の題字は、原賢翏氏の作です。(気と骨掲載・加藤光峰氏の龜甲会出身) 

 kitohone_katayama_main.jpgこのプロジェクトでは、性別、領域を問わずに日本中で、現役の大ベテランを訪ね続けています。仰ぎ見るような人生の大先輩ばかりで、相手にして頂けるだけでもありがたいと感謝しています。プロジェクトの開始時には、東日本大震災が起こる事は、全く予想もつきませんでした。通常、不要不急なことを生業としている身の非力ぶりを恥じていましたが、このプロジェクトでこそできることもあるだろうと、東北地方太平洋沿岸部での取材を重ね続けています。(画像右/片山豊氏のページ、画像左下/三浦雄一郎氏のページ

kitohone_miura3.jpg 被災地以外のご登場された方々のお話も、震災発生以前もその後でも、実に示唆に富んだものばかりです。直ちに行動を起こされた方たちもいらしゃいました。例えば、三浦雄一郎氏は、すぐに 支援プロジェクトを立ち上げ、パイロットの高橋淳氏は、赤十字飛行隊隊長として活動、奄美の義永秀親氏は、町長時代に姉妹都市となった福島の町への物資支援、と実行力を発揮されました。被災者への深い同情を持ちながら、冷静に状況を捉え行動するという共通する精神性に敬服しました。

 我々としては、もしもご覧になった被災者の方の心の中に、少しでも元気の素になるものを届けることができたら、とてもありがたい事だと思います。また、被災とは無縁だった地域の人々にとっても、この大ベテランたちの言葉の中から、3.11以降の日本人としての生き方を考えるヒントを見つけてくださったら、制作者としてもうれしい限りです。我々としては、今後もこのプロジェクトを、ともかく地道に続けていくつもりです。 

 幾つになっても夢を持ち、挑戦を続ける素晴らしい日本の大ベテランに「人生の本当」を学びにゆく旅。取材を快諾してくださったご本人たちとそのご家族や関係者の皆さん、そして発行元の一般社団法人倫理研究所及び協力してくださる会員の皆さん、いろいろな方々のご支援のおかげで、この旅は続いております。心からの感謝を添えさせて頂きます。  (記/大久保學 2015/5/26)


■[気と骨]サイト/掲載人物一覧
●月刊『新世』(発行20万部)は、書店販売していません。倫理研究所サイトで直接購読申込みが可能です。
●「気と骨」は、きとほね、と読みます。(念の為)